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山あいの温泉である。「別府市誌」(1933年)に「地幽境に属して大気清く、眺望亦可なり・・・浴場及滝湯あり」とある。農閑期の湯治場として、近隣住民にも親しまれてきた。かつては貸間や旅館が数軒あったが、1985年までになくなったという。
1985年、当時の環境庁が国民温泉保養地に選定。鉄輪、明礬両温泉との間に遊歩道が整備され、森林浴やウオーキングが楽しめるようになった。同庁の「ふれあい・やすらぎ温泉地」に選定されたのに伴い、市は温泉施設の改修を実施。97年に現在の「市営柴石温泉」となった。蒸し湯、露天ぶろ、家族湯がある。名物の滝湯はリニューアルとともに廃止されたが、別府八湯の“秘湯”ともいえる存在で、根強い人気がある。