おおいた遺産について

「かけがえのない」とは-。ほかに代わるものがない、この上もなく大切なものを表現する言葉です。

日々の暮らしの中にある「かけがえのないもの」、「失ってはならないもの」とは何でしょうか。

『おおいた遺産』は2006年、大分合同新聞社が創刊120周年記念事業で「未来に残したい大分はありませんか」と公募したものです。


国宝、天然記念物、工芸品、祭り、料理など有形・無形の1100件が寄せられました。

学術、観光関係者らによる「おおいた遺産選定委員会」が審査し、120件を『おおいた遺産』に選定しました。

大分合同新聞は2007年4月から毎月1回、延べ5年間にわたって夕刊に連載。
その後、おおいた遺産の選定時にはなかった「世界農業遺産」と「ジオパーク」を新たな遺産として加えました。

「おおいた遺産」は多種多様です。

ルーツをたどれば太古に至る自然景観、日本の古代社会に大きな影響を与えた仏教文化、時代を超えて伝わる民俗芸能、現代の建築物やイベントなど、大分県の多様な風土と歴史、自然の中で、人々がつくり、伝えてきたものです。

大分は大きな課題を抱えています。高度経済成長期に始まる一極集中と過疎、さらに、社会構造を揺るがす人口減社会の到来が確実となる中で、地域の未来が問われています。

「おおいた遺産」は、大分の長い歴史と風土が育み、わたしたちの暮らしを築き上げてきたものです。

地域とともにある遺産を伝えることが大分の未来へとつながることを願っています。

文:梅木 秀徳 / 神足 博美 写真:石松 健男 / 竹内 康訓 / 宮地 泰彦